日本おもちゃ大賞2022とは
2022年6月14日に「日本おもちゃ大賞2022」の授賞式が行われました。
おもちゃオンラインでも、毎年6月になると、そろそろおもちゃ大賞の季節だな~と思う風物詩です。
そんなおもちゃ大賞ですが、初めて聞く方もいらっしゃると思うのでご説明を。
日本おもちゃ大賞は、よりよいおもちゃ作りを目指して切磋琢磨してほしいという思いから、2008年日本玩具協会によって創設されました。
STマークを制定し、日本におけるおもちゃの安全性の基準をつくったところだよ。
毎年1回、6月頃に受賞商品の発表があります。
対象となるおもちゃは応募制で、玩具メーカーさんはその年イチオシのおもちゃで応募しています。
今年は29社295商品がエントリーしました。
そして、その中から選ばれしおもちゃのみが、日本おもちゃ大賞の栄誉を手にできるという訳です。
また、応募するおもちゃは、STマークの合格品であること、という条件があります。
STマークは、「玩具安全マーク」のことで、第三者検査機関による検査に合格すると取得できます。
おもちゃ大賞の審査員は、おもちゃ作りのプロだけでなく、おもちゃを販売する家電量販店など、生産者と消費者の両側から選ばれています。
幅広い分野の審査員がいることで、色々な側面からおもちゃを審査できますね。
おもちゃ大賞にはいくつかの部門があるのですが、今年は7つの部門から大賞と優秀賞が選ばれました。
そのほかにも特別賞等も合わせて発表されています。
ここで紹介するのは「共遊玩具部門」に選ばれたおもちゃ。
友達と1つのおもちゃを共有するってこと??
共に遊ぶと書いて、共遊玩具だよ。
そうなんです、
共遊玩具というのは、目の見えないお子さんや耳の聞こえないお子さんなど、障害を持つ子供たちも楽しめるおもちゃのことをいいます。
当事者になってみないと分からないことたくさんあると思います。
この記事を読む方も、共有玩具を探している方、日本おもちゃ大賞のおもちゃが気になる方、色々ですよね。
ですが、この共遊玩具部門を受賞したおもちゃがたくさんの子供たちの笑顔を生んでいると思うと、自分も手に取ってみたくなります。
共遊玩具部門を受賞していなければ、きっと普通のおもちゃとして見ていたはず。
少しだけ目線を変えてみると、さらにそのおもちゃの魅力に気づくかもしれません。
それでは大賞の1商品、優秀賞の4商品をご紹介していきますね。
共遊玩具部門 大賞
アンパンマン 光るドレミファ♪マジカルボンゴ
共有玩具部門の大賞に選ばれたのは、「アンパンマン 光るドレミファ♪マジカルボンゴ」!!
ちなみにこの部門、アンパンマンのおもちゃがかなり席巻しています。
さすが、安心感と安定感がありますね。
「アンパンマン 光るドレミファ♪マジカルボンゴ」は、ボンゴという、手でたたいて音を鳴らす太鼓をモチーフにしたおもちゃです。
視覚障害のあるお子さんも楽しめる工夫がされています。
3つの太鼓の打面は、それぞれアンパンマン・ばいきんまん・ドキンちゃんの顔になっています。
しっかりとした凹凸で、視覚障害のある子も触って形の違いを感じることができます。
打面を叩くと虹色に光って音が鳴るので、小さいお子さんも楽しむことが出来ますよ。
また、手前にはドレミファ…の文字盤とキャラクターの顔のイラストがあります。
ここは、ボタンというかタッチパネルになっていて、押すのではなく、触れるだけで音が鳴ったり、キャラクターがおしゃべりしたり反応します。
最近自分の子供にあいうえおなど言葉の絵本を購入しましたが、ボタンを押し込む力がまだなくて、遊んでくれませんでした。
なのでこの操作性は、小さいお子さんが遊ぶのにありがたいです。
また、このタッチパネル部分に貼る点字シートを無償で配布しています。
アンパンマンと一緒に演奏してみたり、キャラクターのおしゃべりで盛り上げてくれたり、音と光で気分が盛り上がる楽しいおもちゃとなっています。
目が見えなくても直感的に操作できるよう、ボタンの形状や操作時の音に細やかな工夫がある。
打面のキャラクターはレリーフになっており、鍵盤のタッチパネル部に貼ることのできる点字シートを希望者に無償で配布する配慮などが高く評価されました。
共有玩具部門 優秀賞
アンパンマン PUSHでふくらむ♪ プクプクふうせんやさん
「アンパンマン PUSHでふくらむ♪ プクプクふうせんやさん」は、お祭りの縁日などで見かける風船屋さんごっこができるおもちゃです。
視覚障害のある子供も楽しめるようになっていますよ。
風船を本体にセットして、ポンプボタンをプッシュすると、アンパンマンが「シュッシュッ大きくなーれ」と掛け声をかけてくれます。
このポンプを押す操作が子供にとっては楽しいですね。
膨らんだ風船を本体の飾り穴に並べれば、あっという間に風船屋さんになれちゃいます。
また本体には、空気抜き穴というものも存在します。
ここに膨らませた風船をセットすると、ばいきんまんのおしゃべりとともにシューーっと空気が抜けていきます。
繰り返し遊べるのも嬉しいですよね。
風船の形状が全て異なるので、触ってどの風船か分かることや、空気を入れたり、抜くときにおしゃべりで教えてくれるので、視覚障害のあるお子さんも楽しみやすいおもちゃになっています。
【おもちゃ大賞 総評】
さわって識別できるよう、すべての風船が異なる形をしていて、膨らみ具合の確認を促す楽しい音声も盛り込まれてている。
「空気を入れる」「空気を抜く」操作部にはイメージのしやすいレリーフがあり、手で確認しても飾った風船がはずれにくい点も評価されました。
おさつスイスイ! セルフでピピッ♪ アンパンマンレジスターDX
「おさつスイスイ! セルフでピピッ♪ アンパンマンレジスターDX」は、セルフレジをモチーフにした、アンパンマンレジです。
アンパンマンレジはロングセラーのおもちゃですが、定期的に時代を反映してリニューアルしています。
「おさつスイスイ! セルフでピピッ♪ アンパンマンレジスターDX」は現状の最新盤。
時代の流れでいうと、昔は店員さんがお釣りを数えて渡してくれましたが、最近は機械で自動的に出てきたものを渡す仕組みが多いですよね。
「おさつスイスイ! セルフでピピッ♪ アンパンマンレジスターDX」の特徴は、自動でお札が入ったり、お釣りがジャラっと出てくるところです。
現代のお子さんには馴染みやすいですね。
レジ遊びの醍醐味ハンディスキャンは、付属の小物以外にも使える仕様です。
お家にあるものを使って、お買い物遊びが楽しめますね。
スキャンすると色んなおしゃべりで反応してくれるので楽しいです。
お会計は、現金・カード・スマートフォンに対応しています。
現金払いでは、お札がスイスイ吸い込まれていき、お釣りの小銭はジャラっとでてくるところがとてもリアルに再現されています。
パネルには計算機の機能や、アンパンマンとすうじを覚えるモードなどが付いているので、レジ遊びしながらすうじを学ぶことが出来る側面ももっています。
視覚障害の対応は、下のおもちゃ大賞の総評をご覧ください。
【おもちゃ大賞 総評】
ボタン類の形状や操作音の違いで、目が見えなくても直感的に遊べるよう工夫されている。
付属の小物が丈夫な樹脂製で、さわってストレスなく識別できる点、スロットにガイドを付けることによりカードの挿入操作が非常にしやすくなっている点も評価されました。
光る!まわる! カラフルライトできみはスター! おうちでアンパンマンカラオケ
アンパンマンと一緒におうちでカラオケ遊びができるのが、「光る!まわる! カラフルライトできみはスター! おうちでアンパンマンカラオケ」です。
歌える曲は15曲。
「アンパンマンのマーチ」などのアンパンマンの曲や、「むすんでひらいて」などの童謡が搭載されています。
このおもちゃのおすすめの点が、歌声ありモードと歌声なしモードが選べるところです。
意外と子供って注目されると歌ってくれませんよね。笑
そんなときは歌ありモードにすれば、一緒に楽しく歌ってくれるはず。
アンパンマンの姿をした本体は、右手にはマイク、左手にはマイク型のライトを持っています。
マイクのコードは100センチあるのでお子様には十分な長さですし、左手のライトは曲が流れている間キラキラと光って、まるでステージに立っているかのような演出をしてくれます。
曲の終わりにはアンパンマンのキャラクターから感想を言ってもらえるのも嬉しいです。
簡単な操作は視覚障害のあるお子様にも扱いやすく、歌という視覚なしでも楽しめるコンテンツを一緒に遊べることができるのは素敵ですよね。
【おもちゃ大賞 総評】
さわってわかりやすいよう操作ボタンの形状に工夫があり、アンパンマンの声による音声ガイダンスの内容も、ボタンの形や位置を基本としているため、目が見えなくても直感的に遊ぶことができる点が評価されました。
カラーオセロ
ほんの少し工夫するだけで、視覚障害があっても楽しめるということを教えてくれるのが、この「カラーオセロ」です。
画像のビタミンオレンジの他に、パールブラック、インディゴブルーの3種類のカラーからお選びいただけます。
一見ただのオセロに見えますが、石の形状が少し違っています。
普通のオセロの石はフラットですが、「カラーオセロ」の石はくり抜きががあり、表と裏で凹凸が異なります。
視覚障害のある方も、触って表裏を判断できるようになっています。
またマス目の線も立体になっているので、マスの認識や置いた石がずれないなど、優しい配慮がされています。
オセロは子供だけでなく、大人になってからも楽しめるのがいいですよね。
オセロ買おうかな、と悩んでいる方、
共有玩具を買っておけば、これからたくさんの人と遊ぶきっかけができるかもしれません。
さわってストレスなく色が識別できるようオセロ石の形状に細やかな工夫があり、盤面に仕切りがあることで石がずれにくくなっている。
石の収納部が盤と一体化していて扱いやすい点、安価な商品に手厚い配慮が施されている点も評価されました。
以上が「日本おもちゃ大賞2022 共有玩具部門」を受賞した5つのおもちゃの紹介になります。
視覚障害のお子さんも楽しめるおもちゃが全てで、聴覚障害のあるお子さん向けのおもちゃがなかったのは残念に感じました。
ただ、おもちゃで遊ぶということに関しては、聴覚障害よりも視覚障害をお持ちのほうが難しいのかなと思うので、納得もしています。
「共有玩具」是非覚えておきたいワードですね。
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